木魚歳時記 第1493話

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鹿を指して馬という

 秦(しん)の趙高は、臣下の忠誠心を試すためにあえて次のような企みをいたしました。それは、鹿を馬ですと偽って皇帝に差し出したのです。それを見た臣下のある者は黙し、また或る者は趙高にへつらって馬ですと同調したそうです。もちろん、鹿ですといった者は、趙高より咎(とが)を受けて罰せられたということです。このように権威をかさにきて筋の通らないことを押し通したり、また、そのことにへつらう輩(やから)を諭す喩えとして用いられるようです。さて「制約のなかにこそ、たのしみは無制限にひろがる」。とありました。

      みちのくへ遭ひにゆきたし雪女