木魚歳時記 第1441話

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故郷

兎追いしかの山、小鮒釣りしかの川、夢は今もめぐりて、忘れがたき故郷。

 高野辰之作詞。大正3年『尋常小学唱歌』に発表されました。故郷の自然の風景を歌った唱歌として、児童のみならず、青年や大人にも親しまれ歌い継がれてきました。さて「俳句はときに、作者を押しのけて物質が姿を現すことがある。それは作者が時間のカーテンを押し開き、瞬間のスリットから物質を取り出したときにである。ただひたすら、物の存在を存在として認識するだけの詩。瞬間を切り取るだけの詩。そのために、作者は、空虚で空白でなければならない」。とありました。

      御婆とつかずはなれず暮の秋