木魚歳時記 第1436話

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野中の薔薇

童は見たり、野中の薔薇。清らの咲ける、その色愛でつ、飽かずながむ。紅におう、野なかの薔薇。

 ゲーテ原詩・近藤朔風訳詩。文語体の訳詩ですが、大正・昭和期の中学生・女学生に愛唱され、戦後は中学・高校の音楽コンクールで親しまれてきた唱歌です。このように唱歌には、外国の歌詞・曲を基にした作品も多く散見され親しまれてきました。さて「作者が<思い>と同化せず、自分の<思い>を客観的に認識し、作者が<思い>をコントロールできたとき、俳句はときに作者を救うことがある」。とありました。

      身に入むや空也吐きたる六阿弥陀