木魚歳時記 第1417話

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この道

この道はいつか来た道、ああ、そうだよ、あかしやの花が咲いてる。

 北原白秋作詞。大正15年、童話雑誌『赤い鳥』に発表されたといわれます。白秋は前年に、サハリンと北海道に旅行し、そのとき見た事物を作品にしたともいわれています。これからしばらくは歌唱風の童謡が続きます。さて「みんな平凡な眼の持ち主なのだ。それが、ひょいとしたきっかけで非凡に変わることがある。平凡な眼で平凡に物を見、ものを思い、表現していたのでは、とても人の心を打つ一句など得られはしないであろう」。とありました。

      人影のどこもうごかぬ残暑かな