木魚歳時記 第1352話

f:id:mokugyo-sin:20140107134319j:plain

鞠と殿さま

てんてん手ん鞠 てん手鞠 てんてん手鞠の 手がそれて (中略) おもての通りへとんでった とんでった

 ぼくの<おふくろ>は紀州の産です。縁あって、河内の貧乏寺の住職であった<おやじ>のところへ嫁いだそうです。この歌を聞くとそのことを思い出します。さて、俳句は「間(ま)」の文芸といわれます。この「間(ま)」が、俳句の<切れ>とかかわります。例えば、昔、和風の建物には縁側(えんがわ)がありました。また、洋風の建物には、もバルコニーがあります。この縁側・バルコニーが、居住空間(日常)と自然(非日常)を結びつけていました。

      目の前を蛇のよこぎる話など