木魚歳時記 第1269話

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歌舞伎

 出雲阿国(いずものおくに)が歌舞伎(かぶきの)の元祖といわれています。阿国は出雲大社(いずもたいしゃ)の巫女(みこ)であったといわれますが定かではありません。阿国が、京都の四条河原で「かぶきおどり」を行ったのが歌舞伎の始まりといわれます。その後「かぶきおどり」は盛んとなりますが、やがて幕府の禁止令で廃止されます。その理由は、歌舞伎(かぶき)の語源がカブク(傾く・遊女)にあるのと無関係でないでしょう。やがて歌舞伎は、女役も男優が演じる独特の演芸として成熟します。京都の四条大橋の東詰めに阿国(おくに)の像が建てられ、向いに京都南座があって、年末の顔見興行が存続しているのは不思議な因縁(いんねん)という他ありません。

     十石船運休とあり柳散る