木魚歳時記 第1268話

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目疾地蔵

 四条大橋の東詰め「南座」の近くに仲源寺というお寺があります。人呼んで「目疾地蔵さん」(めやみじぞう)と呼ばれ信仰されています。本堂には地中から掘り出されたという地蔵さまが祀られています。日参すると目の病気にご利益があるとされます。ところで、祇園祭の山鉾の巡航は、大雨による鴨川の氾濫(はんらん)により一帯が洪水にさらされ、それにより万延(まんえん)した疫病(えきびょう)を治めるために始まりました。この四条大橋のふもとにある「目疾地蔵」(めやみじぞう)さんも、「雨止地蔵」(あめやみじぞう)が訛(なま)ったとも考えられます。各地に伝わる伝承(でんしょう)に触れてみると、面白い歴史が浮かびあがります。

     銀杏落葉天下御免の御堂筋