木魚歳時記 第1264話

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八坂神社

 八坂神社の祭神は、古くは牛頭天王(ごずてんのう)とされ、祇園社(ぎおんしゃ)の守り神とされてきました。ところで、それが、神仏習合(しんぶつしゅごう)によつて、スサノア(素戔鳴)とその妻クシイナダ(櫛稲田)が祭神に加わったようです。ところで、祇園大社の西の楼門(ろうもん)のところに「疫神社」(えきじんじゃ)があり、蘇民将来(そみんしょうらい)を祀ります。祇園祭は、この「疫神社」(えきじんじゃ)の夏越祓(なごしのはらえ)で終わります。もともと、祇園祭は鴨川の氾濫などによる、疫病(えきびょう)の蔓延(まんえん)を治めることが大きな目的でありました。山鉾の巡航も、年末のオケラ(白求火)を貰って新年の薪(たきぎ)に点す風習も、この疫払(えきばらい)と関係があるのです。

      しぐるゝや古書肆の神田神保町