木魚歳時記 第1252話

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船岡山

 有名な紫野大徳寺のそばの小高い丘を船岡山(ふなおかやま)と呼びます。京都人ですら思い出すことの少ない丘陵地ですが歴史的には重要なところです。平安京が造られれとき、三方を山に囲まれた「山背・山城」(やませ)に位置する、双ヶ丘(右京区)から紫野(洛中の北端)は、四神相応の地として地相的に最適であると判断されたからです。したがって、この船岡山から南にまっすぐに伸びる線上に朱雀大路(すざくおおじ)が設けられ、平安京の背骨として定められました。因みに、船岡山のある北大路(きたおおじ)と九条大路にある東寺(高さ55メートル)とは同じ高さです。ということは、この区間の南北の傾斜が55メートルあるということです。

     身に入むや比叡横川の女人堂