木魚歳時記 第1251話

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図子

 京都は平安京の昔より大路(おおじ)・小路(こうじ)、さらに「数え歌」に唄われるような小さな<通り>で区切られていました。いわゆる「碁盤の目」の町です。こうした、記録に残るような通りとは別に、マス目の中に、生活の便宜上設けられた路地(ろじ)も見逃せません。この路地の中に、地域の特色が土着した通り名として「図子」(ずし)があります。白梅図子(しらうめずし)、膏薬図子(こうやくずし)、了頓図子(りょうとんずし)、撞木図子(しゅもくずし)、虱図子(しらみのずし)などがそうです。白梅図子(しらうめずし)とは、遊女白梅に因んだ茶屋に由来するそうです。ボクは白梅図子(しらうめずし)とは目と鼻の先に住んでいます。

     秋の水翳さんさんと屈折中