木魚歳時記 第1136話

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三尸(さんし)

 京都の八坂の塔の近くに庚申堂(こうしんどう)があります。庚申信仰では、、庚(かのえ)申(さる)の日の夜中になると、体の中の三尸(さんし)という虫が脱けだして、その人の悪行(あくぎょう)の数々を、その人の命をつかさどる天帝に告げにいくといわれています。そこで寿命を縮めては困りますから、薬師如来(やくしにょらい)の生まれ変わりという青面金剛(せいめんこんごう)が、夜通し三尸(さんし)のうごきを見張っていて告げ口を封じる・・という信仰です。
 京都の庚申堂では 、三匹の猿(見ざる、聞かざる、言わざる)が力をあわせて、三尸の動きを封じるため、青面金剛(せいめんこんごう)の代役を務めるようです。

     枯山に終の栖を据へてみる