木魚歳時記 第1133話

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碑(いしぶみ)

 嵯峨にある天竜寺の参道を歩いていると、救世観世音菩薩像(きゅうせいかんぜおんぼさつぞう)が祀ってありました。世界の平和を願って建立されたそうです。菩薩像のそばに、碑(いしぶみ)が二つ並んでいました。
 
  「みんなみの雲染む果に散らんとも 
       くにの野花とわれは咲きたし」 
          (神風特攻隊 高崎文雄 19才) 
  「とぶ雲に身をさゝげる志 
      人々は救世観音の示げんとぞ知る」 
          (清水寺管主 大西良慶 106才) 

 とっさに「散るさくら 残るさくらも 散るさくら」(良寛禅師)のお歌を思い出していました。

     骨拾ふことなき君よ竜の玉