木魚歳時記 第911話

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心をいつも平らかに

 『四十二章経』にあることばです。心が平静(へいせい)でないと、ものごとを正しく見ることができません。波うつ水面には、ものの影が正しく映らないようなものです。
 わたしたちはつねに心がゆれうごきます。このように、心をいつも平らかに保つことのできない人のために、法然上人(ほうねんしょうにん)は「称名念仏」(しょうみょうねんぶつ)の教えを示してくださいました。ひたすら<ナムアミダ仏>と唱えることが心を平正(へいせい)にするための近道です。いつでも、誰でも、どこに居ても・・これはできることです。「智者のふるまひをせずして、ただ一向(いっこう)に念仏すべし」(法然上人)。

     戯ごとも中位かな一茶の忌