木魚歳時記 第873話

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独生独死 独去独来

 独生独死(どくしょうどくし)独去独来(どっこどくらい)とは『無量壽経』というお経にあることばです。「ひとり生まれ、ひとり死し、ひとり来たり、ひとり去る」と読みます。
 人間は独りで生まれ、独りで死んでいかねばなりません。いかに苦しくとも、人生を代わってくれる者はありません。また、いかに淋しくとも、死出(しで)の旅路に付き添ってくれる者もありません。咲いた花が必ず散るように、人間もまた必ず死ぬのです。仏教では、これを「諸行無常」(しょぎょうむじょう)と説きます。

    花街に来て老僧の穴まどひ