木魚歳時記 第816話

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 妙円寺(みょうえんじ)は、八月十六日の「妙法」(みょうほう)の送り火で名高い、松ヶ崎にある日蓮宗(にちれんしゅう)の寺じゃ。このあたりは、旧松ヶ崎村といわれる日蓮宗信者の村落じゃった。それ以上に<松ヶ崎の大黒天>として信仰を集めている。

     「にっこり笑えば鏡もわらう」(藤並天香)

 仏教本来の大黒天(だいこくてん)は、黒色で怒りを現わしたお姿が多いそうな。のちに大国主命(おおくにぬしのみこと)の信仰と結びついて福相(ふくそう)となられたそうな。妙円寺の<大黒さん>も、柔和(にゅうわ)なお顔で、寺が火災にあったときも無事で<火中出現の大黒天>とも呼ばれ、福寿開運(ふくじゅかいうん)の霊場として信仰を集めているそうな。<妙円寺:松ヶ崎東町三一>

    羽抜鳥女房の愛に溺れたり