木魚歳時記 第802話

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 頂法寺(ちょうほうじ)は、本堂の屋根の形が六角形であるところから「六角堂」(ろっかくどう)と呼ばれているそうな。住職が華道(かどう)池坊(いけのぼう)の家元を勤めことでも知られている。「姉三六角蛸錦・・」京の<東西通りの数え唄>にもなっている。

  「笑われて、笑われて、
      つよくなる」(太宰治「HUMANLOST」)

 六角堂(ろっかくどう)は、聖徳太子(しょうとくたいし)の創建と伝えられている。ご本尊には、太子の護持仏(ごじぶつ)といわれる「如意輪観世音菩薩」(にょいりんかんぜおんぼさつ)さまが安置されている。親鸞(しんらん)上人さまは、この六角堂(ろっかくどう)に百日間参籠(さんろう)をされ、そのとき、夢の中でお告(つ)げを得られて浄土真宗(しんしゅう)を開かれたと伝えられている。このあたりは、京都の中でも「町屋」(まちや)などの面影を残す、つまり、京の<へそ>みたいなとこじゃ。<頂法寺:烏丸六角西入ル>

    僧院にムスクの匂ひ春驟雨