木魚歳時記 第756話

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わたしが両手をひろげても、お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、地面をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように、たくさんなうたは知らないよ。
すずと、小鳥と、それからわたし、みんなちがって、みんないい。(金子みすゞ

 あるところに、共命鳥(ぐみょうちょう)といって、一つの胴体に頭の二つある鳥がいた。この共命鳥(ぐみょうちょう)の一方の頭は、いつも美味しい果実をみつけて満足していたが、もう一方の頭はそれができずに不満を抱えていました。そして嫉妬心のあまり毒のある果実に手をだし、共命鳥(ぐみょうちょう)は死んでしまいました。ボサツは、王にこの話をしてあげました。

     いぬころの腹歩きする春の泥