木魚歳時記

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木魚歳時記 第754話

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かあさん知らぬ 草の子を、なん千万の 草の子を、
土はひとりで 育てます。
草があおあお しげったら、土はかくれて しまうのに。(金子みすゞ

 沼に棲んでいたカメは、いちど海がみたいと考えました。そこで、沼にきた二羽の白鳥に相談をしました。親切な白鳥たちはカメを棒に吊るして、棒の両端をそれぞれの口にくわえて、海の方へと飛んでゆきました。もうすこしで海が見えるところで、おしゃべりのカメがいいました「白鳥さん海はまだかね?」。それをきいた白鳥の一羽が「もうすぐですよ」と、おもわず口をひらいてしまいました。とたんに棒がはずれ、カメはまっさかさまに岩の上に落ちてしまいました。ボサツはおしゃべりの王さまのところでこの話をしてあげました。

      下京へくだんの葱を訪ねける