木魚歳時記

画像・文章の転載はご遠慮下さい

木魚歳時記 第748話

f:id:mokugyo-sin:20131227063604j:plain

上の雪 さむかろな つめたい月がさしていて。
下の雪 重かろな 何百人ものせていて。
中の雪 さみしかろな 空も地面もみえないで。(金子みすゞ

 猿と、山犬と、カワウソと、兎が暮らしておりました。或る日、四匹のところにボサツさまがこられることになり、四匹はそれぞれ施(ほどこし)をしようと、猿は木の実を、山犬は肉二切れを、カワウソは川魚をとってきました。ところが「兎の家には豆もなければ米もない。わたしが焼(や)けたらめしあがれ」。兎はそう叫ぶと火の中に飛び込もうとしました。ボサツさまは、火に飛び込もうとする兎を抱きしめて「兎よ、おまえの徳(とく)は永く世に伝わるであろう」。そういい残して去って行かれました。

      極寒をしぼりだしたる日本海