木魚歳時記 第741話

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白象王菩薩の宝幢は第一義天に翻がへす

 白象王菩薩(びゃくぞうおうぼさつ)は、象のような力強さで、大きな慈悲の恵みで、生きとし生けるものを救って下さる菩薩です。楽器の七力(しちりき)を手にされます。

 仏教の説く「第一義天」(だいいちぎてん)とは、最もすぐれた真理の世界、すなわち、悟りの世界のことです。また「幢」(はたぼこ)とは、法を悟った尊者が所持する旗竿(はたさお)のことです。白象菩薩(びゃくぞうぼさつ)の奏でる七力(しちりき)の音(ね)にあわせ、菩薩がかかげる宝の旗(はた)は、真理を悟った者だけに許される救いの徳を示してへんぽんとひるがえります。

     北おろし野猿猛りし屏風岩