獅子吼菩薩の乱拍子下化衆生と踏みたまふ
獅子吼菩薩(ししくぼさつ)は、百獣の王ライオンが咆哮(ほうこう)するごとく、雄弁をふるって説法をされる菩薩です。手には横連笛(おうれんてき)、すなわち、長さの異なる笛を一列に並べたような楽器を手にされます。
獅子吼菩薩(ししくぼさつ)の説法は、足踏みしながら吹き鳴らす横連笛(おうれんてき)の音色(ねいろ)のように響いてきます。その乱拍子は、自身の悟りだけに満足することなく、わたしたち衆生をも悟り導かんとするこの菩薩の激しい熱情の故であります。時には高くときには低く、獅子吼菩薩(ししくぼさつ)の説法は続きます。