木魚歳時記 第723話

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華厳王の銈のおと唯心法界すみわたる

 華厳王菩薩(けごんおうぼさつ)は、因果(いんが)の道理(どうり)をお説きになる菩薩(ぼさつ)です。因果の道理とは「過去の原因により現在がある」という古代いインドの思想です。

 華厳王菩薩の打つ銈(けい)の音(ね)は澄み、森羅万象(しんらばんしょう)、つまり世の中すべてのものは冴えわたります。我が足跡の成功も失敗も・・色とりどりの美しい花となって昇華(しょうか)してゆくのです。銈(けい)とは古代中国の銅製打楽器です(吊るして仏具としても用います)。石製のものは磬(けい)の字を充てます。

     日月の玲瓏として花の春