ぼくの寺の「阿弥陀如来」(あみだにょらい)さまは立像の乾漆仏(かんしつぶつ)であります。日夜、本堂の須弥壇(しゅみだん)にお立ちになっています。ですから、このぼくも日夜働きづめでいなくては・・ほんまやろか?
「力の及ばざるところは
如来の領分なり」(清沢満之)
木や縄を心(しん)として、塑土(そど)で大体の形をつくり、そのうえに漆(うるし)で麻布(まふ)をはる・・乾いた後さらに麻布をはりこむ、この工程を繰り返し、さらに金箔や彩色、荘厳(しょうごん)を加えて乾漆の仏像は造られるようです。ぼく寺のご本尊さまは、やわらか味のあるやさしいお顔だちでいらっしゃいます。