「歓喜天」(かんぎてん)とは別名を「大聖歓喜天」(だいしょうかんぎてん)といい、略して「聖天」(しょうてん)さまと称します。ぼくの寺にも師僧(おやじ)が大切にしていた<聖天さま>のお厨子があります。
「性の違うものが二人居るということは、
意味の多いことだ」(田山花袋『妻』)
わが国では、歓喜天は象頭をした夫婦双身像として祠られていることが多いようです。つまり、夫婦和合、安産、子宝、財宝の神として尊崇されています。奈良県宝山寺の生駒聖天、埼玉県歓喜院の妻沼聖天などがとりわけ有名であります。ぼくも青年僧の頃、わくわくしながらお厨子の中を覘いてみたことがありましたがなんてことは・・