木魚歳時記 第640話

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 賀茂の祭り・葵祭りに、ぼくは京都で生まれ育ちながら、ゆっくりと見る機会がありませんでした。今年は幸いにその機会に恵まれました。厚巻は、なんといっても、斎王代と牛車(ぎっしゃ)のお練でした。

  「なにもかもが失われたときにも
      未来だけはまだ残っている」(ポピー)

 「牛仏」(うしぼとけ)とは、仏・菩薩・諸天が衆生利益(しゅじょうりやく)のために化身した牛のことです。法華経(ほけきょう)に説く大白牛車の古事に由来するとの説があります。大仏殿の再建時や関寺の修造時に出現して大事業の完遂に力を貸した云々・・など『今昔物語』(こんじゃくものがたり)その他の文献に牛仏のことが散見できます。

    祭見のみなおがみたる牛仏