正しくは「烏藍婆拏」(うらんばな)と書くそうです。『盂藍盆経』(うらぼんきょう)という経典にあることばです。いわゆる<お盆行事>のことです。
「施して報を願わず
受けて恩を忘れず」(中根東里)
盂藍盆、すなわち、烏藍婆拏(うらんばな)とは、原語(サンスクリット)の<ウランバナ>の音写であります。意味は「さかさ吊りの苦痛」の意味だそうです。上記の『盂藍盆経』の説くところによれば、釈迦の弟子であった木蓮尊者(もくれんそんじゃ)の、地獄に落ちた母親の<救母説話>がもとになり、仏教の<布施>の思想と、中国の<孝>の思想がからんで、祖先に供養する「盂藍盆会」(うらぼんえ)の仏教行事となったようです。