木魚歳時記 第613話

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 経典は、長い年月をかけ、その大部分がインドから中国をへて、日本へと伝えられました。玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)をあげるまでもなく、それは想像を絶する偉大な事業でありました。

 そしていま、モンスーン風土の東端に位置する日本において、釈迦の教え・仏教は息づいています。三国の自然・風土・文化・習慣など、さまざまな相違はあったとしても、経典成立の多少の問題は含まれるとしても、釈尊の説法された教えの記録である聖典が、釈尊の教えの跡を踏む者たちにうけつがれ、引き継がれ、伝えられてきたこの事実に感銘をいたします。別項で述べた原始経典(『ブッダの言葉』)のほかに、こうした「大乗経典」の解説書も平易なものが、たくさん出版されています。ぜひこの機会にお読みくださいませ。

     駒札の装幀あらた蓮如の忌