木魚歳時記 第579話

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 「閼伽」(あか)とは、古いインド語アルギャを漢字に音写したものです。アルギャには「価値のある」の意味があるところから、転じて、アルギャは客人をもてなしてささげる水のことを指すともいわれます。

 アルギャは人間にかぎらず、神や祖霊に対してもささげられたようです。仏教にもこの風習がとりいれられ、道場に仏・菩薩をまねくいたのちに閼伽を献じる習慣が根づいたようです。とりわけ、密教系の仏教においては、閼伽として用いる水はどこからとるべきか・・その容器はどうあるべきか・・などが詳しく定められています。日本の仏教においては、アルギャを「功徳水」(くどくすい)と訳すこともあり、仏への供養の重要なものと考えます。また、閼伽桶、閼伽井、閼伽棚の言葉もこれによるものです。

   寺町のたちまちにして聖誕祭