「阿」(あ)は口を開いて発する最初の音声であり、「吽」(うん)は口を閉じて発する音声で、前者が字音の最初、後者が最後の字音であると説明されます。ここから「阿吽」(あうん)は、ものごとの「初まりと終わり」を象徴するとされます。
そののち、阿吽を「吐く息、吸う息」の意味に解釈することが起こり、これにより「阿吽の呼吸」といった用いられ方となります。お互いの呼吸がぴったりと合う、さらに両者の心が呼応しあう・・そのような意味として用いられるようになります。神社仏閣に置かれる狛犬(こまいぬ)や仁王さんの、一方の口が開き、もう一方が閉じた形に造られているのも「万物の発生と帰滅」を象徴するため神社仏閣の入り口に置かれる・・ともいわれます。