木魚歳時記 第575話

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 「曼荼羅」(まんだら)とは、仏の悟りの世界を図によって象徴的に示したものです。

 わたしたちのこの世界は、一つの大きな生命体のように、深いところでつながりあい、それぞれの現象がバランスを保ちながら成り立っています。この宇宙における万物の調和と相互にかかわり様相を「仏の姿」としてとらえたのが曼荼羅のもつ世界観であるといえます。この曼荼羅、すなわち、仏教の世界観を図に示したものが曼荼羅(曼荼羅図)でありますが、たくさんある曼荼羅図の中でも、大日如来(だいにちにょらい)を中心に描かれた、胎蔵界曼荼羅(たいぞうかいまんだら)と金剛界曼荼羅(こんごうかいまんだら)がその基本になるといわれます。また、のちには阿弥陀如来の浄土を描いた浄土曼荼羅(じょうどまんだら)が信仰を集めています。

    狛犬の影とたはむる冬日向