木魚歳時記 第574話

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 仏教神話において、須弥山(しゅみせん)の中腹に住んで、須弥山の四方を固めるのが四天王(してんのう)です。

 まず、東に「持国天」(じこくてん)がいます。持国天は「持続する国を持つ者」の意味で、多くの鬼たちを率いて東を守ります。南面には「増長天」(どうじょうてん)つまり「成長する神」がいて、やり鬼を率いて南を固めます。さらん、西面には、広目天(こうもくてん)が、北方には毘沙門天(びしゃもんてん)がいて、それぞれその方角を死守いたします。このように、四天王(四神)は、それぞれの方角にいて、仏教を守護すると信じられたところから、四天王を祭る寺院は多く(大阪・四天王寺が特に有名)。また、寺院本堂の四隅の柱(東・南・西・北)を「持・増・広・多」と称して敬意を表することもあります。

   松籟やどこも灯らぬ冬館