木魚歳時記 第573話

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 「相好」(そうごう)とは、ブッダ(仏)の身体にそなわる特徴のことです。これが転じて、現代でも、うれしいことに接したときなど「相好をくずす」。といったように用いられます。

 相好の特徴を、仏像を例に考えてみましょう。頭の頂が髷(まげ)を結ったように盛り上がっています。これは「頂肉髷相」(ちょうにっけいそう)といいます。また、ひたいのまんなかに、ほくろのような突起物が見られます。これを「眉間白毫相」(みけんびゃくごうそう)といいます。仏はここから光りを放つとされています。この他にも「広長舌相」(こうちょうぜつそう)など、ブッダ(仏)は、身体に32の特徴(三十二相)をお持ちになるのです。また、眉・目・鼻・耳から胸・腹・へそ・膝といったように、それこそ全身にわたり「八十隋形好」(はちじゅうずいぎょうこう)と呼ばれるべつの特徴も備えておられるのです。

   光悦の菱目結びに照もみぢ