木魚歳時記

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木魚歳時記 第565話

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 「薬師如来」(やくしにょらい)または「薬師瑠璃光如来」(やくしるりこうにょらい)といい、衆生の病苦を除き、安楽を与える大願(たいがん)を発して仏と成られました。現世利益(げんせりやく)もあって、薬師信仰は盛んです。日光菩薩、月光菩薩を脇侍(わきじ)として「薬師三尊」(やくしさんぞん)とされます。

 仏教美術では、初期(奈良時代以前)は、左手に「与願」(よがん)、右手に「施無畏」(せむい)の印相が多いのですが、平安時代以降は、左手に薬器(壷)を持つ像が圧倒的に多いといわれます。法隆寺金堂像、薬師寺金堂像、室生寺像などは前者の例で、新薬師寺像、神護寺像、元興寺像、仁和寺像などは後者の例であるといわれます。現世利益(げんせりやく)にもとづく、薬師信仰が既成教団の中において脈々と信奉されてきたことは珍しい例であるといえましょう。

   こほりどけ男背中の嘘くささ(応募作品14)