木魚歳時記 第563話

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 「釈迦牟尼」(しゃかむに)の略です。約2500年ほど前、北インド(現在のネパール空港のあたり)に居住した釈迦族の聖者を意味しましたが、没後、神格化されて「釈迦牟尼仏」(しゃかむにぶつ)と称されました。

 釈迦(幼名ゴータマ)は、難行苦行の結果悟りに達することができず、衰弱して菩提樹のもとに横たわっていたところ、村娘、スジャータの捧げるヨーグルト(乳粥)を口にされ悟りに達せられたと伝えられています。その悟りの内容とは、一般的に「縁起」(えんぎの)理法であるといわれます。文字にすると「諸行無常」「諸法無我」の真理に目覚められたということです。釈迦悟りの内容と伝道の軌跡は、滅後に「経典」として編纂され、その後の歴史的な教理の進展も含めながら、各地に伝播してゆきました。現在では、そのような教えをひっくるめて「仏教」(ぶっきょう)と呼ばれています。

  逃げ水の一つ噂を残しける(応募作品12)