木魚歳時記 第518話

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 「念仏」(ねんぶつ)とは、口に「南無阿弥陀仏」(ナムアミダブツ)とお唱えすることです。法然上人さまは「そのことだけで・・」とおっしゃられて浄土宗をお開きになられました。

 「念仏」について、古くインドや中国では「仏に対して心を集中すること」「仏を心に思うこと」の意味に用いられていたようです。その行為により、仏さまは、わたしたちの眼前に出現されるというのです。仏を尊敬し、仏に祈り願いを捧げるには、仏を目の前に、直接拝む必用があります。この「観仏」(かんぶつ)から仏像信仰が盛んとなり、また、祈り願いを捧げる歓喜の中から「口称」(くしょう)念仏、つまり、「仏の御名を唱える」信仰が生まれてきたのでしょう。

   やや寒やどこも変わらぬ作務の僧