木魚歳時記 第410話

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ほつほつと 微妙快楽や 蓮の花

 牛蛙の声に釣られて、蓮池に着きました。つい最近まで、破れ蓮(やれはちす)で殺伐としていた古池は、蓮の葉が一面に覆いつくし、その間から蓮の花が<ほつほつ>灯るく光景はまさしく極楽世界そのものでした。

   「生まれては死ぬるなりけりおしなべて
         釈迦も達磨も猫も杓子も」(一休禅師)

 「微妙」という言葉が流行っています。どっちともとれるが<あいまい>でもない?そんな感覚でしょうか?さて「微妙快楽」(みみょうけらく)とは、言葉にもならないくらい妙(たえ)なる光景・・・すなわち、極楽(ごくらく)世界を示す仏教用語です。