木魚歳時記 第348話

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春燈に 時を切り取る 刀疵

 あの「寺田屋騒動」の顛末と、現在の「寺田屋」に残された柱の刀疵を見なければ、この俳句は成り立たない?その通りです。ぼくの俳句は、まだ、ストレート(直球)しか投げられません。しかも「ひとりよがり」なので困ります。

   「十億の人に十億の母あれど
       わが母にまさる母あらめやも」(暁烏 敏)

 「春ともし酒と女と刀疵」。実は、こっちの俳句?の方がぼくは好きです。時代(維新)を拓いた志士たちの多くも、いまの、ぼくの息子ほどの年齢であったでしょう。議論に夜を明かし、ときには酒におぼれ、女を抱き・・・そして刹那は母を思いながら、死んでいった?