妄想の かぎろひ始む 自分流
冬のあいだ閑散とした植物園も、はや春の訪れが感じられます。人影のまばらな広場には、陽炎(かげろう)がゆらめき、木陰にはベンチが一つ、人恋しげに坐っていました。
「ぱさぱさに乾いてゆく心を、
ひとにせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて」(茨木 のり子)
「金魚のフンのように群れたくはない」そんな強がりをいって自分流を押し通してきたぼくですが、ちかごろさすがにそれは間違っていた・・・そう思うようになりました。仏教の教えは「持ちつ持たれつ」。そう説いてきたこのぼくがです・・・