木魚歳時記 第303話

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石川や ここを先途と 大芝居

 南禅寺の三門、つまり、「三解脱門」(さんげだつもん)は、かの大盗賊といわれた石川五右衛門が「浜の真砂は尽きぬとも世に盗人の種は尽きまじ」。と、辞世の句を詠んだことで有名です。

   「人の心には仏になる種があるもんなん」(大西 良慶)

 この「三解脱」とは、①自己中心の考え(欲望) ②それにもとずく物事へのこだわり(執着) ③物事の正しい道理にくらいこと(無知)。この三つの煩悩(ぼんのう)から解放されることです。五右衛門もここ(南禅寺)を先途(とどのつまり)と盗人であることの不条理(無知)を悟ったわけですから、ぼくもいい加減に「人間嫌い」の不条理を悟らなければ・・・