木魚歳時記 第300話

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文明の 奇想発処に 風花す

 京都の蹴上周辺は、明治の文明開化が京都に花開いた歴史に残るゾーンです。その中心は田辺朔郎博士による疎水の建設という、まさに「雄観奇想」の大事業でありました。

   「もし最初成功しなかったら、
          試みよ、再び試みよ」(ヒクトン)

 疎水が計画されたのは、京都における、①飲料用水の確保。②水力発電と路面電車開通。③京滋間の物流ルート確保。この三つでした。そしてこの雄大な計画を成就させた原動力は、遷都(東京へ)に対抗する京都人のパワーでした。