木魚歳時記 第279話

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裸木の どこも動かぬ 生くさ

 枯れ木の山に踏み込むと、一種異様な雰囲気に襲われるときがあります。静けさの中の捻動というか・・・枯れ切らない生々しさというか・・・

 「物には時節あり。花の開閉、人間の生死。
       なげくべからず。」(伊原 西鶴

 ぼくもすっかり枯れ木になりました。それでも、ひょっとして紅孔雀が迷い込みはしないか・・・年甲斐もなくそはそはすることがあります。人間、灰になるまで生臭いものなのでしょうか?