木魚歳時記

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木魚歳時記 第3244話

「今日のことば」 お釈迦さまは 極楽の蓮池のふちで この一部始終を見て いらっしゃいました。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄24 「ボクの細道」好きな俳句(995) 宇多喜代子さん。「たっぷりと冬芽や四十五本の木」(喜代子) なぜ45本なのか? 悩まないで…

木魚歳時記 第3243話

「今日のことば」 後には、蜘蛛の糸が、 きらきら細く光りながら、 月も星もない空の中途に 短く垂れているばかりでございます。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄23 「ボクの細道」好きな俳句(994) 宇多喜代子さん。「八月の赤子はいまも宙を蹴る」(喜代子…

木魚歳時記 第3242話

「今日のことば」 犍陀多も罪人たちも 独楽(こま)のように くるくるまわりながら 暗(やみ)の中に まっさかさまに 落ちてしまいました。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄22 「ボクの細道」好きな俳句(993) 宇多喜代子さん。「戦争も好きと一声かたつむり…

木魚歳時記 第3241話

「今日のことば」 その途端でございます。 今まで何ともなかった蜘蛛の糸が、 犍陀多の手元から ぷつりと音を立てて 断(きれ)れてしまいました。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄21 「ボクの細道」好きな俳句(992) 宇多喜代子さん。「横文字の如き午睡のお…

木魚歳時記 第3240話

「今日のことば」 犍陀多は 大きな声を出して 「こら、この蜘蛛の糸は 己(おれ)のものだ。下りろ下りろ。 と喚(わめ)きました。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄20 「ボクの細道」好きな俳句(991) 桂 信子さん。「たてよこに富士伸びてゐる夏野かな」(…

木魚歳時記 第3239話

「今日のことば」 自分一人でさえ 断(きれ)そうな この蜘蛛の糸を 今のうちに どうにかしなければ、 地獄に落ちてしまう。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄19 「ボクの細道」好きな俳句(990) 桂 信子さん。「ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき」(信子) …

木魚歳時記 第3238話

「今日のことば」 ところが、気がつくと 数かぎりもない罪人たちが、 まるで蟻の列のように 犍陀多の後をつけて よじのぼってくるでは ございませんか。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄18 「ボクの細道」好きな俳句(989) 桂 信子さん。「きりぎりす腰紐ゆる…

木魚歳時記 第3237話

「今日のことば」 血の池は もう暗(やみ)の底に 針の山は ぼんやり光っています。 犍陀多は思いました 「しめた」 地獄から抜け出せる。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄17 「ボクの細道」好きな俳句(988) 桂 信子さん。「からうじて鶯餅のかたちせる」(…

木魚歳時記 第3236話

「今日のことば」 犍陀多は 蜘蛛の糸をつかみ のぼり始めました。 しばらくのぼるうちに、 犍陀多はくたびれ ふと下を眺めたのでございます。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄16 「ボクの細道」好きな俳句(987) 桂 信子さん。「かはらけの宙とんでゆく二月か…

木魚歳時記 第3235話

「今日のことば」 犍陀多は これを見ると、 思わず手を拍(う)って 喜びました。 この糸をのぼって行けば、 地獄からぬけ出せる。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄15 「ボクの細道」好きな俳句(986) 桂 信子さん。「ゆるやかに着てひとと逢ふほたるの夜」(…

木魚歳時記 第3234話

「今日のことば」 銀色の 蜘蛛の糸が、まるで 人目にかかるのを 恐れるように、 自分の上に垂れて くるではございませんか。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄14 「ボクの細道」好きな俳句(985) 桂 信子さん。「一本の白毛おそろし冬の鵙」(信子) 作者にか…

木魚歳時記 第3233話

「今日のことば」 ところが 犍陀多が頭をあげて 血の池の 空を眺めますと、 ひっそりと暗い中を 天上から (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄13 「ボクの細道」好きな俳句(984) 桂 信子さん。「外套のなかの生ま身が水をのむ」(信子) 「外套」(がいとう)と…

木魚歳時記 第3232話

「今日のことば」 (犍陀多は)血の池の責苦に 咽(むせ)びながらまるで 死にかかった 蛙のように もがいておりました。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄12 「ボクの細道」好きな俳句(983) 桂 信子さん。「ごはん粒よく噛んでゐて桜咲く」(信子) 晩年の作…

木魚歳時記 第3231話

「今日のことば」 地獄の底では ほかの罪人と 血の池に 浮いたり沈んだりしていた 犍陀多でございます。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄11 「ボクの細道」好きな俳句(982) 桂 信子さん。「窓の雪女体にて湯をあふれしむ」(信子) 桂 信子さんは、若くして…

木魚歳時記 第3230話

「今日のことば」 お釈迦さまは その蜘蛛糸をお手になって 地獄の底へそれを お下しになったのでございます。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄10 「ボクの細道」好きな俳句(981) 八田木枯さん。「日向ぼこもまれて亡者はみ出しぬ」(木枯) 亡者は比喩? 老…

木魚歳時記 第3229話

「今日のことば」 そのことを思いだされたお釈迦さまは、 犍陀多を地獄から救い出してやろうと お考えになりました。 幸い、蓮の葉の上に、 極楽の蜘蛛が、 美しい銀色の糸をかけておりました。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄9 「ボクの細道」好きな俳句(9…

木魚歳時記 第3228話

「今日のことば」 小さな蜘蛛(くも)が 道を這って行くのが見えました。 そこで犍陀多は 踏み殺そうといたしましたが、 「いや、いや、これも小さいながら、 命のあるもの。」と、 助けてやったのでございます。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄8 「ボクの細…

木魚歳時記 第3227話

「今日のことば」 それでも犍陀多は たった一つだけ善いことを いたしました。 と申しますのは、 ある時この男が深い 林の中を通りますと (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄7 「ボクの細道」好きな俳句(978) 八田木枯さん。「いつ来ても枯野にのこる汽笛の尾…

木魚歳時記 第3226話

「今日のことば」 この犍陀多(かんだた)という男は 人を殺したり 家に火をつけたり いろいろ悪事を働いた 大泥棒でございました。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄6 「ボクの細道」好きな俳句(977) 八田木枯さん。「夫婦となり空につめたき日が一つ」(木…

木魚歳時記 第3225話

「今日のことば」 すると ほかの罪人といっしょに 犍陀多(かんだた)という男が うごめいている姿が お眼に止りました。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄5 「ボクの細道」好きな俳句(976) 八田木枯さん。「老人のかたちになつて水洟かむ」(木枯) なにげ…

木魚歳時記 第3224話

「今日のことば」 この蓮池の下は 地獄の底にあたって おりますから 水晶のような水をとおして 「針の山」の景色が 見えるのでございます。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄4 「ボクの細道」好きな俳句(975) 八田木枯さん。「原爆忌折鶴に足なかりけり」(…

木魚歳時記 第3223話

「今日のことば」 お釈迦さまは 水の面を蔽っている 蓮の葉の間から 下の容子をごらんに なりました。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄3 「ボクの細道」好きな俳句(974) 八田木枯さん。「外掛けで父を倒せし夏みじか」(木枯) こうした体験はボクにはあり…

木魚歳時記 第3222話

今日のことば 蓮の花は、みんな玉のように まっ白で、そのまん中にある 金の蕊(ずい)からは、 なんとも云えないよい匂いが、 極楽はちょうど朝なので ございましょう。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄2 「ボクの細道」好きな俳句(973) 八田木枯さん。「…

木魚歳時記 第3221話

「今日のことば」 或る日のことでございます。 お釈迦(しゃか)さまは 極楽の蓮池のふち ぶらぶらお歩きになって おられました。 (芥川竜之介『蜘蛛の糸』)抄1 「ボクの細道」好きな俳句(972) 八田木枯さん。「母に抱かれてわれまつさきに囀れり」(木…

木魚歳時記 第3220話

「今日のことば」 な、な、な、何がゆえに、何がゆえに、 君たちはど、ど、動物を食わないと言いながら、 ひ、ひ、羊の毛のシャッポをかぶるか。 (宮沢賢治『銀河鉄道の夜』) 付 「ボクの細道」好きな俳句(971) 岡本 眸さん。「雲の峰一人の家を一人発ち…

木魚歳時記 第3219話

「今日のことば」 ホメラレモセズ クニモサレズ サウイフ モノニ ワタシハ ナリタイ (宮沢賢治「雨ニモマケズ」)12 おわり 「ボクの細道」好きな俳句(969) 岡本 眸さん。「腹の立つ人にはマスクかけて逢ふ」(眸) 「嘘ばかりつく男らとビール飲む」(眸…

木魚歳時記 第3218話

「今日のことば」 ミンナニ デクノボート ヨバレ (宮沢賢治「雨ニモマケズ」)11 「ボクの細道」好きな俳句(968) 岡本 眸さん。「卓拭いて夜を切り上げるそぞろ寒」(眸) 「夜を切り上げる」とありますから、やはり、一人暮らしになられてから心境でしょ…

木魚歳時記 第3217話

「今日のことば」 ヒドリ(原文ママ)ノトキハ ナミダヲナガシ サムサノナツハ オロオロアルキ (宮沢賢治「雨ニモマケズ」)10 「ボクの細道」好きな俳句(967) 岡本 眸さん。「亡き夫の下着焼きをり冬の鵙」(眸) 遺品の整理は気力を消耗します。その点…

木魚歳時記 第3216話

「今日のことば」 北ニケンクワヤ ソショウガ アレバ ツマラナイカラ ヤメロトイヒ (宮沢賢治「雨ニモマケズ」)9 「ボクの細道」好きな俳句(966) 岡本 眸さん。「一生の楽しきころのソーダ水」(眸) 楽しきころ? それは作者でなければわかりません。…

木魚歳時記 第3215話

「今日のことば」 南に 死ニサウナ人 アレバ 行ッテ コハガラナクテモ イヽ トイヒ (宮沢賢治「雨ニモマケズ」)8 「ボクの細道」好きな俳句(965) 岡本 眸さん。「昔男にふところありぬ白絣」」(眸) 「白絣」(しろがすり)は夏の季語となります。白地…