木魚歳時記

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木魚歳時記 第3112話

「今日のことば」 (裁判) 山ねこは、 マッチをしゆつと擦つて、わざと顔をしかめて、 青いけむりをふうと吐きました。 (宮沢賢治「どんぐりと山猫」)10 「ボクの細道]好きな俳句(860) 中村草田男さん。「老婆外寝奪はるべきもの何もなし」(草田男) …

木魚歳時記 第3111話

「今日のことば」 くるみの梢を、栗鼠がぴよんととんでゐました。 「おい、りす、やまねこがここを通らなかつたかい。」 するとりすは、「やまねこなら、けさまだくらいうちに 馬車でみなみの方へ飛んで行きましたよ。」 (宮沢賢治「どんぐりと山猫」)9 「…

木魚歳時記 第3110話

「今日のことば」 「おい、きのこ、やまねこが、ここを通らなかつたかい。」 するときのこは「やまねこなら けさはやく 南の方に 飛んで行きましたよ。」 (宮沢賢治「どんぐりと山猫」)8 「ボクの細道]好きな俳句(858) 橋本美代子さん。「わが金魚死せ…

木魚歳時記 第3109話

「今日のことば」 ぶなの木の下に、 たくさんな白いきのこが、どつてこどつてこと、 変な楽隊をやつてゐました。 (宮沢賢治「どんぐりと山猫」)7 「ボクの細道]好きな俳句(857) 上田五千石さん。「けふのことけふに終らぬ日傘捲く」(五千石) 「今日も…

木魚歳時記 第3108話

「今日のことば」 「おいおい、笛ふき、 やまねこがここを通らなかつたかい。」 滝がぴーぴー答へました。 「やまねこなら、さつき、馬車で、西の方へ 飛んで行きましたよ。」 (宮沢賢治「どんぐりと山猫」)6 「ボクの細道]好きな俳句(856) 石田波郷さ…

木魚歳時記 第3107話

「今日のことば」 栗の木はちよつとしずかになつて、 「やまねこなら、けさはやく、 馬車でひがしの方へ飛んで行きましたよ。」 と答えました。 (宮沢賢治「どんぐりと山猫」)5 「ボクの細道]好きな俳句(855) 山口誓子さん。「夏草に汽罐車の車輪来て止…

木魚歳時記 第3106話

「今日のことば」 一郎は栗の木をみあげて、 「栗の木、栗の木、やまねこが ここを通らなかつたかい。」 とききました。 (宮沢賢治「どんぐりと山猫」)4 「ボクの細道]好きな俳句(854) 大木あまりさん。「わが死後は空蝉守になりたしよ」(あまり) 「…

木魚歳時記 第3105話

「今日のことば」 すきとほつた風がざあと吹くと、 栗の木はぱらぱらと 実をおとしました。 (宮沢賢治「どんぐりと山猫」)3 「ボクの細道]好きな俳句(853) 藤田湘子さん。「朝顔を蒔くべきところ猫通る」(湘子) 「人が種まきゃ鴉がほじくる」とは違い…

木魚歳時記 第3104話

「今日のことば」 山猫のにやあとした顔や、 そのめんだうだといふ 裁判のけしきなどを考えて、 おそくまでねむれませんでした。 (宮沢賢治「どんぐりと山猫」)2 「ボクの細道]好きな俳句(852) 飯島晴子さん。「泉辺の家消えさうな子を産んで」(晴子)…

木魚歳時記 第3103話

「今日のことば」 かねた一郎さま 九月十九日 あなたは、ごきげんよろしいほで、けつこうです。 あした、めんどなさいばんしますから、おいでん なさい。とびどぐもたないでくなさい。やま猫 拝 (宮沢賢治「どんぐりと山猫」)1 「ボクの細道]好きな俳句…

木魚歳時記 第3102話

「今日のことば」 (猟犬が飛び込み) 「わん、わん、ぐわあ。」 「にやあお、くわあ、ごろごろ。」 家はけむりのやうに消えました。 (宮沢賢治「注文の多い料理店」)11 「ボクの細道]好きな俳句(851) 安住 敦さん。「でで虫や父の記憶はみな貧し」(敦…

木魚歳時記 第3101話

「今日のことば」 (壁にナイフの形が・・) 「いや、わざわざご苦労です。 大へん結構にできました。 さあさあおなかにおはいりください。」 (宮沢賢治「注文の多い料理店」)10 「ボクの細道]好きな俳句(850) 深見けん二さん。「夕闇の既に牡丹の中に…

木魚歳時記 第3100話

「今日のことば」 (扉の裏に) 「いろいろと注文が多くて うるさかったでせう。お気の毒でした。 もうこれだけです。どうかからだの中に、 壺の中の塩をたくさん よくもみ込んでください。」 (宮沢賢治「注文の多い料理店」)9 「ボクの細道]好きな俳句…

木魚歳時記 第3099話

「今日のことば」 (扉に) 「料理はもうすぐできます。 十五分とお待たせはいたしません。 すぐたべられます。 早くあなたの頭に瓶の中の香水を よく振りかけてください。」 (宮沢賢治「注文の多い料理店」)8 「ボクの細道]好きな俳句(849) 藤田湘子…

木魚歳時記 第3098話

「今日のことば」 (扉をあけると) 「クリームをよく 塗りましたか、 耳にもよく塗りましたか。」 (宮沢賢治「注文の多い料理店」)7 「ボクの細道]好きな俳句(848) 石田郷子さん。「来ることの嬉しき燕きたりけり」(郷子) 郷子さんの作品が続きます…

木魚歳時記 第3097話

「今日のことば」 (壺がありました) 「壺のなかのクリームを 顔や手にすっかり 塗ってください。」 (宮沢賢治「注文の多い料理店」)6 「ボクの細道]好きな俳句(847) 石田郷子さん。「鹿の瞳の濡れてをりたる若葉かな」(郷子) 郷子さんの作品が続き…

木魚歳時記 第3096話

「今日のことば」 (扉の内側に) 「ネクタイピン、カフスボタン、 眼鏡(めがね)、財布、その他金物類、 ことに尖ったものは、みんな こゝに置いてください。」 (宮沢賢治「注文の多い料理店」)5 「ボクの細道]好きな俳句(846) 石田郷子さん。「春潮…

木魚歳時記 第3095話

「今日のことば」 (黒い扉がありました) 「どうか帽子と外套(がいとう)と 靴をおとりください。」 (宮沢賢治「注文の多い料理店」)4 「ボクの細道]好きな俳句(846) 阿波野青さん。「ささみだれのあまだればかり浮御堂」(青畝) 滋賀県堅田の浮御…

木魚歳時記 第3094話

「今日のことば」 「(扉の内側に)鉄砲の弾丸(たま)を こゝへ置いてください。」 (宮沢賢治「注文の多い料理店」)3 「ボクの細道]好きな俳句(845) 中原道夫さん。「週刊新潮けふ発売の土筆かな」(道夫) 「文春砲」の標的が「土筆」(つくし)であ…

木魚歳時記 第3093話

「今日のことば」 「(山猫亭入口)お客さまがた、 ここで髪をきちんとして、 それからはきものの 泥を落としてください。」 (宮沢賢治「注文の多い料理店」)2 「ボクの細道]好きな俳句(844) 富安風生さん。「勝負せずして七十九年老の春」(風生) ふ…

木魚歳時記 第3092話

「今日のことば」 風がどうと吹いてきて、 草はざわざわ、 木の葉はかさかさ、 水はごとんごとんと 鳴りました。 (宮沢賢治「注文の多い料理店」)1 「ボクの細道]好きな俳句(843) 藤田湘子さん。「逢ひにゆく八十八夜の雨の坂」(湘子) まず「逢ひに…

木魚歳時記 第3091話

「今日のことば」 庭のなか(6) 林檎の木(向かい側の梨の木に)一お前さんの梨さ、 その梨、その梨・・お前さんのその梨だよ。 あたしがこさえたいのは。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(843) 井上菜摘子さん。「ゆふやけの端をめく…

木魚歳時記 第3090話

「今日のことば」 庭のなか(5) アスパラガス一あたしの小指に訊(き)けば、 なんでもわかるわ。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(843) 井上菜摘子さん。「蜘蛛の囲のうらがはにゐて聞き洩らす」(句集『さくらがい』) 蜘蛛は、蜘蛛…

木魚歳時記 第3089話

「今日のことば」 庭のなか(4) 分葱(わけぎ)一くせえなあ! 大蒜(にんにく)一きっと、また石竹(せきちく)のやつだ。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(843) 井上菜摘子さん。「花栗が四方になだれ逃げだせぬ」(句集『さくらがい…

木魚歳時記 第3088話

「今日のことば」 庭のなか(3) 薔薇一まあ、なんてひどい風・・! 添え木一わしが付いている。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(843) 井上菜摘子さん。「桃の種飛ばしこれから起ること」(句集『さくらがい』) この作者は、時折、読…

木魚歳時記 第3087話

「今日のことば」 庭のなか(2) 木苺一なぜ薔薇には棘(とげ)があるんだろう。 薔薇の花なんて、食べられやしないわ。 生簀(いけす)の鯉―うまこという。だから、俺も、 人が食やがったら骨を立ててやるんだ。 薊(あざみ)一そうねえ、だけど、それじゃ…

木魚歳時記 第3086話

「今日のことば」 庭のなか(1) 薔薇の花一あんた、あたしを綺麗(きれい)だと思って・・? 黄蜂(くまばち)一下の方を見せなくっちゃ・・。 薔薇の花一おはいりよ。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(842) 井上菜摘子さん(夏季)。…

木魚歳時記 第3085話

「今日のことば」 鴉(からす)「なんだ(コア)? なんだ(コア)? なんだ(コア)?」 「なんでもない」 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(841) 能村登四郎さん。「行く春を死でしめくくる人ひとり」(登四郎) 能村登四郎さんは、以前…

木魚歳時記 第3084話

「今日のことば」 くろ鶫(つむぎ) 樫鳥(かけす)―「のべつ黒装束で、見苦しいやつだ、くろ鶫って!」 くろ鶫―「群長閣下、わたくしはこれしか着るものがないのです!」 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(840) 寺山修司さん。「アカハタ…

木魚歳時記 第3083話

「今日のことば」 鵲(かささぎ) 鵲―「カカカカカカ・・」 蛙―「何を言ってやがるんだ、あの女(あま)は」 鵲―「歌をうたってるのよ」 蛙―「ゲェッ!」 土竜(もぐら)―「静かにしろい、やい、上のやつ、 仕事をしているのが聞こえやしねえ」 (ルナール『…

木魚歳時記 第3082話

「今日のことば」 あぶら虫 鍵穴のように、黒く、ぺしゃんこだ。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(838) 石田郷子さん。「梅干すといふことひとつひとつかな」(郷子) 農家の作業とは、大方、そうした手順の繰り返しでありましょう。農耕…

木魚歳時記 第3081話

「今日のことば」 栗鼠(りす) 羽飾りだ! 羽飾りだ! さよう、それに違いない。 だがね、君、そいつは そんなところへ着けるもんじゃないよ。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(837) 池田澄子さん。「太陽は古くて立派鳥の恋」(澄子) …

木魚歳時記 第3080話

「今日のことば」 蚤(のみ) 弾機(ばね)仕掛けの煙草(たばこ)の粉。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(836) 石田郷子さん。「さへづりのだんだん吾を容れにけり」(郷子) さいしょ、遠慮がちであった小鳥たちの囀りも、やがて、わた…

木魚歳時記 第3079話

「今日のことば」 蟻 一匹一匹が、3という数字に似ている。 それも、いること、いること! どれくらいいるかというと、 ωωωωωωωω・・ ああ、きりがない。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(835) 木下夕爾さん。「つくねんと木馬よ春の星…

木魚歳時記 第3078話

「今日のことば」 蛍 いったい、何事があるんだろう? もう夜の九時、それにあそこの家(うち)では、 まだ明かりがついている。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(834) 正木ゆう子さん。「降る雪の無量のひとつひとつ見ゆ」(句集『羽羽…

木魚歳時記 第3077話

「今日のことば」 小蜂 いくらなんでも、 それでは自慢の腰つきが 台なしになる。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(833) 正木ゆう子さん。 「虹を呼ぶ念力ぐらい身につけし」(句集『羽羽』) 自然を愛する作者にしては、めずらしく、自…

木魚歳時記 第3076話

「今日のことば」 二つ折りの恋文が、 花の番地を捜している。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(832) 正木ゆう子さん。「なんという高さを鷹の渡ること」(句集『羽羽』) 作者は、「鷹柱」「鷹渡り」の定点観察をつづけておられるそうで…

木魚歳時記 第3075話

「今日のことば」 蜘蛛(くも) 髪の毛をつかんで硬直している。 真っ黒な毛むくじゃらの小さな手。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(831) 正木ゆう子さん。「つかみたる雛(ひよこ)に芯のありて春」(句集『羽羽』) ああ、ものすごく…

木魚歳時記 第3074話

「今日のことば」やまかがしいったい誰の腹から転がり出たのだ、この腹痛は?(ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(830) 正木ゆう子さん。「絶滅のこと伝はらず人類忌」(句集『羽羽』) 能村登四郎さんに「老残のこと伝わらず業平忌」の作品…

木魚歳時記 第3073話

「今日のことば」 蛇 長すぎる。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(829) 正木ゆう子さん。「セシウムのきらめく水を汲みたると」(句集『羽羽』) 東京都の「豊洲」で土壌の汚染が問題となりました。セシウムは人体に有害(セシウム133)…

木魚歳時記 第3072話

「今日のことば」 蚯蚓(みみず) こいつはまた精いっぱい伸びをして、 長々と寝そべっている一 上出来の卵饂飩(うどん)のように。 (ルナール『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(828) 正木ゆう子さん。「唇つけるべき処なく清水湧く」句集『羽羽』…

木魚歳時記 第3071話

「今日のことば」 蜥蜴(とかげ) 塀 一「なんだろう、背中がぞくぞくするのは・・」 蜥蜴 一「俺だい」 (ルナール)『博物誌』) 「ボクの細道]好きな俳句(827) 正木ゆう子さん。「けふ母を死なさむ春日上りけり」(句集『羽羽』) お母さまを亡くされ…

木魚歳時記 第3070話

「今日のことば」 羊(ひつじ) 羊たち一「しかし(メエ)・・しかし(メエ)・・しかし(メエ) 牧犬一「しかし(メエ)も糞(くそ)もねえ!」 (ルナール)『博物誌』 「ボクの細道]好きな俳句(826) 正木ゆう子さん。「蒼々と氷河期がくる星月夜」(句…

木魚歳時記 第3069話

「今日のことば」 驢馬(ろば) 大人になった兎 (ルナール)『博物誌』 「ボクの細道]好きな俳句(825) 正木ゆう子さん。「十万年のちを思へばただ月光」(句集『羽羽』) 正木ゆう子さん。まず、スケールの大きさに感動いたします。ブッダ(釈尊)の説法…

木魚歳時記 第3068話

「今日のことば」 鳩 二羽の鳩が、ほら「さあ、こっちきて、あんた・・さあ、 こっちきて、あんた・・さあ、こっちきて、あんた・・」 (ルナール)『博物誌』 「ボクの細道]好きな俳句(824) 正木ゆう子さん。「真炎天原子炉に火も苦しむか」(句集『羽羽…

木魚歳時記 第3067話

「今日のことば」 むずかしいことをやさしく やさしいことをふかく、 ふかいことをおもしろく。 (井上ひさし) 上記の「ことば」は、このブログでもたびたびご紹介をしてきました。この「ことば」は、井上ひさしさんご自身の創作姿勢であったとも伝えられて…

木魚歳時記 第3066話

マガヴァー(インドラ神)は、つとめはげんだので、神々のなかで最高の者となった。つとめはげむことを人々はほめたたえる。放逸(ほういつ)なることはつねに非難される。(ダンマパダ おわり) 「ボクの細道]好きな俳句(822) 正木ゆう子さん。「雛鳥の…

木魚歳時記 第3065話

怠りなまけている人々のなかで、ひとりつとめはげみ、眠っている人々のなかで、ひとりよく目ざめている思慮ある人は、疾(はや)くはしる馬が、足のろの馬を抜いてかけるようなものである。(ダンマパダ) 「ボクの細道]好きな俳句(821) 正木ゆう子さん。…

木魚歳時記 第3064話

賢者が精励修行によって怠情をしりぞけるときには、智慧の高閣(たかどの)に登り、自らは憂いなくして(他の)憂いある愚人どもを見下ろす。山上にいる人が地上の人々を見下ろすように。(ダンマパダ) 「ボクの細道]好きな俳句(820) 正木ゆう子さん。「…

木魚歳時記 第3063話

放逸(ほういつ)に耽(ふけ)るな。愛欲と歓楽に親しむな。おこたることなく思念をこらす者は、大いなる楽しみを得る。(ダンマパダ) 「ボクの細道]好きな俳句(819) 正木ゆう子さん。「たらちねのははそはのはは母は羽羽」(句集『羽羽』) 第5句集『…