一たび平治元年の師走の、天皇と上皇とを忍ばせた二台の女車が、兵火の煙の末が立ち迷うこのあたりに渡らせ給い、関白以下百官のはせ参ずるに至り、清盛をして「一門の繁栄、弓箭(きゅうぜん)の面目」と狂喜せしめてよりこのかた、昔日の狐狸の棲家、六波…
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