何人かは知らん。いや紀の二位ばかりは知るでもあろう。御白河院は生涯おん兄崇徳天皇をしたい奉り、むかしこの兄と鳥羽の田中殿に朝夕お互いにいつくしみの言葉を交わし、無言の間にも相通じた兄上の理解と紀の二位の愛情とに護り包まれていた天皇でもなく…
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