朝子は紀州田辺(たなべ)の産で、熊野三山別当の女というが、やや色黒であったが眉目みくからず、何よりも心利いて、ごく率直に親切第一の主人思いの女人であった。 それ故、人々がとかく重んじない四の宮を心やさしいお方とあがめ、敬いいとおしみ奉り、わ…
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