そのため遺骨を捧持(ほうじ)して船の上座にすえられている弱年の隆信には終始窮屈な思いであった。 それだけに隆信の感激も悲嘆も大きかった。明けゆく曙のあかねの色の雲も、船ばたを打つ川浪の音も、わけても耳や鼻さきに痛い十二月の水の面を渡って来た…
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