2018-07-06から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第3480話

童子は明かり障子の白むのを待ちかね、だれよりも早く、かけひの氷もまだとけぬころ寝床を力なくはい出し、ひとり本堂に入って本尊の観音像に額ずき祈って、夜来のさびしさは不思議と落ちつき、 (佐藤春夫『極楽から来た』)182 春寒やいまだ届かぬ内定書 …