叔父は品々を取りそろえ旅のしたくをしてやりながら、道順や道中の心得などを子にさとすようにいいきかすのでである。柄こそ大きいが、定明はまだ世間見ずの十七歳であった。「心細かろう。わしが福渡まで見送ろう」「大丈夫です。ひとりで行けます。あとで…
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