漆時国は父祖伝来の稲岡の庄を領し、また父祖伝来の好もしい笛吹山下の居館に安住し、二十 七歳に及んでは、国内で漆氏と並び称される旧来の名族秦氏(はたうじ)の姫を迎えて夫人とし、つづいて一身は押領使として地方武士の元締めと仰がれるほど、人のうら…
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