2018-01-07から1日間の記事一覧

木魚歳時記 第3300話

(二) 定国のある夜の夢は不思議であった。いつもおように内裏(だいり)や御所の滝口などにお出ましの主上ではなく、波がしらの立ち騒ぐ洋上にゆっくりと玉座(ぎょくざ)を構えた上に御座あらせた青い束帯(そくたい)のお姿で、天機うるわしく、「われは…